平成29年12月9日(土) 熊本地震発生から605日。 チンパンジー舎周辺も 復旧工事が本格的に始まってきたのは前にも書きましたが チンパンジーたちへの影響についても、お伝えいたします。 先ずは、島の擬岩を含んだ縁の工事が始まりました。 地震で沈んだところです。 池の際まで生えていた樹木は 工事の影響を受けない中央付近に移植してもらいました。
周囲の樹木を移植したあとは、掘削して重機が入る道が出来ました。
そのあと、重機が入り、縁の石をはずしていきました。
下の細かい石も、石を支えていた網も、総入れ替えです。
この島での重機の作業も 全天候型展示室の一部からチンパンジーたちからもみえており チンパンジー舎に併設する観覧通路やキーパー通路の 地震でいたんだ舗装をはがすときの振動や音も 建物内に伝わってきます( ̄Д ̄;)
オタリア舎裏にも重機が入ってきました。
日中は屋内の大きな展示室(全天候型展示室)を中心に過ごしていますが 工事が本格的になるにしたがい、チンパンジーたちの行動に 徘徊や軟便などの不安行動が観察されるようになってきました。 オスのマルクは、自分たちがくらしていた大好きな島の運動場に 色んな重機が入って動いている光景をみると ディスプレイを一日に何度も起こすようになりました。 そして、寝室への移動扉を開けて呼んでも マルクは何度も何度もディスプレイ。 屋内の展示室から寝室に帰ってこなくなりました。 さて、どうしたものか・・・ 少しでも重機を見えにくくして不安をなくせるならばと 目隠しを設置することにしました。 生物には日光も必要なので完全に窓を塞ぐのではなく 島の運動場や観覧通路などに夏場設置していた 日陰をつくる黒の寒冷紗を再利用しました。
これで、少しは見えにくくなるはずです。 屋内から工事が見える窓全部に設置しました。
不安なものに対する目隠し作戦が功を奏して 設置した日からマルクが篭城することもなくなり 今は、終日落ちついて食べたり遊んだりしています(*'-')b 復旧工事は、まだまだ続きます。 チンパンジーたちが安心してくらせるような快適な空間作りのために スタッフ一同、努力してまいります。 上野 明日香、福原 真治、藤原 由美子、本田 信夫
|