平成30年3月24日(土) 熊本地震発生から710日。 *春爛漫&熊日こども新聞* 動物園エリアも・・・
植物園エリアも・・・
歩くだけで、心が浮き立ってくるこの季節です♪ この日、熊本市動植物園で開催される熊日こども新聞に 5名の小学生が参加されました。 熊本地震で被災した園内の様子と動物たちの様子について 飼育担当スタッフだからこそ知る当時の話 担当動物の魅力、今後の目標について取材していきます。
ここは江津湖側の南門。 自己紹介しあい、これからの案内エリアについて説明します。
園内エリアに入ると
まずは、こども列車があった場所へ。
熊本地震でレールから脱輪して壊れたこども列車には 参加者のほとんどが乗ったことがあったそうです。
アフリカゾウも、熊本地震で影響のあった動物。
担当者から、当時の様子や現在の工事状況についても 説明がありました。
寝室内のゾウたちの様子も、尋ねられます。
せっかくなので、もっと間近にみてもらいましょう! キーパー通路まで案内。 間近でみられるアフリカゾウの迫力ある姿をみてもらいながら アフリカゾウの目と耳の間にある側頭腺からの流出液の増加のこと 建物の耐震的にはどうだったのか、水はどうやって運んだのか 話はつきません。
マサイキリンなど草食獣舎を抜けながら、ホッキョクグマ舎へ。
観覧通路部分は大きな損壊があるものの どうぶつがいる獣舎自体は被害が少なかったホッキョクグマ舎では 地震当時も、完食して元気にくらしていたマルルの話。
魅力的なホッキョクグマの様子に ここでも質問がとぎれません。
おもちゃを抱えて、なにごと?とこちらを観察しているマルル。
真剣に、スタッフからの話をききながらメモをとっています。
ホッキョクグマ舎のお隣のカンガルー舎では 地震の復旧工事中。
ホッキョクグマ舎の観覧通路側も、工事中。
こちらは、モンキーアイランド。 熊本地震が発生するまでここでくらしていたのは クロクモザルとワオキツネザル。
大きく獣舎が傾いており、配水管も損壊 さらに勾配がかわったため、掃除のために水をくんできて流しても その水が排水口流れず部屋に水がたまってしまいます。
さらに、外の放飼場まわりの水のプールも配水管も壊れたため 外の放飼場ですごすことができなくなりました。
そこで、別獣舎の動物や鳥たちを園内で移動させて 空いた建物に、クロクモザルとワオキツネザルが引っ越しました。
こちらは、カバ舎。 ここも、人気者たちがいます。
カバは、通常プールに潜っていても スタッフが呼べばあがってくるのですが
当時は、室内のプールにもぐったまま 担当スタッフが声をかけても 20分たっても30分たってもでてきませんでした。
参加者も、興味がつきないようで 建物の構造やカバの動きやエサについても、次々質問が出ます。
スタッフも、カバに興味を持ってくれて嬉しそうです(^^)
その頃の、まったりモモコとソラ(↓)。
猛獣舎は、現在工事中。
当時の地震発生直後に見回りにいった猛獣舎の様子や ライオンが逃げたというデマが流れたときのこと。
ユキヒョウ舎の放飼場の損壊 そして他園館さんへの緊急猛獣移動の話。
次は、こちらも獣舎の傾きが大きいサルたちの森へ。
こちらも、担当者の案内で大きく影響が出た霊長類の話を きいてもらいました。
まずは、マンドリル。
すぐに、スタッフへ挨拶に寄ってくるコタロウ。
派手なお顔に反して繊細な心を持つコタロウは 地震がとても怖くて食欲が落ち 上方にのぼって揺れる格子にしがみついていたため 手指に擦過傷を負いました。
今では、とっても元気。
担当とアイコンタクトをとっています。
次は、アンゴラコロブス舎。 この霊長類も、心的に大きな影響を受けました。
1週間ほど被害寝室に入るのをためらい 寝室の中ではご飯をたべなかったため、放飼場で手渡し給餌を行いました。
こちらのエリアはまだ開園されていないため 久々のお客さんに、ちょっととまどっている様子。
このエリアも配水管が壊れているので いまだにタンクを使って水を運んでいます。
こちらは、もともとホロホロチョウがくらしていた獣舎(↓)。 現在は、クロクモザルがくらしています。
こちらは、もともとはコンゴウインコがくらしていた獣舎(↓)。 現在は、モンキーアイランドから引っ越してきた ワオキツネザルのむれがくらしています。
このあとは、チンパンジー施設を案内。 熊本地震では、長期的に影響が出たどうぶつです。 これまでも、ブログで色々紹介していますので、今回は割愛します。
午後は、動物資料館のレクチャー室で 熊本地震発生から部分開園に至るまでの状況について 園の被害状況、どうぶつ達への影響、スタッフの対応などを 当時の写真をスライドにまとめて説明しました。 最後は、参加者からスタッフへの質疑応答があり 今後のわたしたちの目指す動植物園についても話をしました。 熊本地震を経験したこどもたちが 熊本の未来を考える一助となれば幸いです。 動植物園スタッフ一同
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