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動物だよりvol.552 阿蘇草原学習プログラム ~後編~

2018年10月17日(水)

平成30年10月17日(水)

 

 

熊本地震発生から917日。

 

 

前回の続きです。

 

阿蘇草原学習プログラムの2日目。

 

この日は、阿蘇西小学校6年生の皆さんと一緒に阿蘇の草原に行って来ました。

 

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熊本市内から車で1時間半走れば、まるで別世界です。

 

こういった自然が身近にあるって特別なことだと改めて思いました。

 

奥に見えるのが米塚です。

 

うちのゾウ達が食べている野草が、こんな綺麗な草原から採れていたとは・・・

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環境省阿蘇くじゅう国立公園管理事務所のアクティブレンジャーの藤田さん

 

跡ヶ瀬牧場の坂口さんから、阿蘇の草原と人の関わりについてお話がありました。



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昔と比べて、牛を飼う人が少なくなったことで、牛のエサになる阿蘇の草原の利用も少なくなってきました。

 

現在は、上の写真のように、車で刈り取った草を運びますが・・・



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昔は、このように牛の背中に乗せて運んでいました。

 

昔は今よりも草原と人と牛が、密接に関わり合っていたんですね。



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上の写真の干草できた三角形の物は何か分かりますか?



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これは草刈りの時期に泊り込みで仕事ができるように、作っていた小屋だそうです!

 

その場で刈った草を使って作っていたそうですよ。

 

「草泊まり(くさどまり)」というんですね。

 

すごく大変な作業だったとは思うのですが、何だか楽しそうにも見えました。



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続いて、動植物園から、うちのゾウ達がここで採れた草を毎日食べていることなどを説明しました。

 


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草を刈る前に、草原にどんな植物が生えているか観察をしました。

 

上のリストは去年同じことをした際に見られた植物だそうです。



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生徒達は班ごとに草原をかき分けて進み、色んなものを発見していました。



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「サワヒヨドリ」



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「カルガヤ」



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「アキノキリンソウ」

 

今の動植物園にぴったりな名前です。



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「カマキリの卵」

 

こんな物も見つけました。

 

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「ワタ?」

 

何かは分からなかったのですが、中には種子のような物が入っていました。

 


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「ヨメナ」



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「ハバヤマボクチ」

 

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「ヤマラッキョ」

 

食べても美味しいらしいです。



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「アキリンドウ」

 


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サワヒヨドリにはミツバチの姿も。



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この葉を丸めたものの中には、クモが巣を作っているそうです。



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藤田さんがこれらについて解説をしてくれました。



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観察が終わったら、いよいよ草刈り作業の開始。

 

鎌を使って、全員で作業しました。

 

 



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刈り終わった草をトラックの荷台に積み込みます。

 

生徒の皆さんに頑張っていただいたおかげで、トラックの荷台がほぼ満タンになりました!



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最後に記念撮影。



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すがすがしい表情ですね!

 

阿蘇西小学校6年生の皆さん、草刈りありがとうございました。



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刈り終わった後の草原。

 

バスケットコートの半分ちょっとくらいの広さを刈り取りました。

 

これだけの量ですが、うちの2頭のゾウは2~3日で全部食べてしまうと思います。



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野草をいっぱい載せたトラックで動植物園に帰りました。



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その日の夕方、早速ゾウに採ってきたばかりの野草をあげました。

 

写真左がマリー、右がエリです。



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マリーの食べる様子。

 

まずは鼻で掴んだ草を、振ったり、軽く鼻先でゴシゴシします。

 

これは、草についた土や火山灰をふるい落としているんじゃないかと思われます。



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普段は乾燥させた草をあげているので、生の野草はきっと美味しいことだろうと思います。 



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すぐに完食してしまいました!

 

後ろのほうでエリもちゃんと食べていましたよ。

 

ちらっとだけ見えますね。

 

 

 

 

今回、このプログラムを通して、

 

阿蘇と水、阿蘇の草原と人の深い関わりについて考えさせられました。

 

 

阿蘇からきた地下水と、

 

阿蘇で採れた野草で育まれているゾウ

 

 

 

この事を伝えていくことで、来園者の方々がゾウを見た際に、

 

阿蘇の草原にも思いを馳せて頂けるようになったらいいなぁと思いました。

 

 

 

 

  

 

 

  

 

 



 

 

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