コロナ休園中に春が来た!
今年1月から世界を騒がせている新型コロナウイルス感染症。熊本市動植物園もその拡大防止のため、2月29日から休園しています。しかもいつまで続くのか先の見えない状況。
お客様が人っ子一人いない動植物園は寂しいものです。本来なら、暖かくなって気持ちの良い季節に春休みのお子さんたちで賑わっているはずでした。
だれもいない資料館
今回は休園中の動物資料館の様子をご紹介します。
休園中といえども動物たちは静かな資料館内で元気に過ごしています。モグラや水槽の魚たち、サンショウウオ、カエル、カメたちは皆暖かな季節になり食欲旺盛!なので、エサやり、飼育ケースの清掃や水替えなど動物たちのお世話はいつものように繰り返されています。
私たち動物資料館のスタッフは、今回の休園中の時間を有効に使おうと様々なことに取り組むことにしました。いつもの動物たちのお世話に加え、気にはなっていたけどなかなか取り組めなかったこと、例えば細かいところのお掃除や整理整頓などにコツコツ取り組んでいます。
モグラの展示は資料館でも大人気。10時45分開始のモグモグタイムにはいつも多くのお客さんがいらっしゃいます。モグラの飼育装置は、モグラの様子がよく見えるようにとモグラの穴に見立てたプラスチックのメッシュの筒を縦横に張り巡らしてあります。途中には土の入ったエリアもあるため少々埃っぽくなってしまいます。休園中、このモグラのプラスチックの筒を外してしっかり洗い消毒してすっきり!!
分解されたモグラの穴
またここに組み立てます
動物資料館で飼育している魚類、両生類、爬虫類の多くの水槽の底には、小さな砂利が敷かれています。この底砂は見た目だけの理由で敷かれているのではありません。底砂を敷くことにより、ろ過バクテリアの住居が増え濾過能力のアップにつながるほか、水草の植栽スペースとなったり、そこに暮らす生き物のストレス軽減につながるという様々な目に見えない働きがあります。
私たちスタッフは、日常的に水槽の清掃をする際に砂利の余分な汚れを落とし、清潔を保っています。この日常的に清潔を保たれている砂利のほか、新たな生き物が仲間に入る際に新しい住環境を作るための予備の砂利も保管されています。
多くの砂利は、別な水槽で使用されていたものを洗って日光に当て保管されていたものです。しかし、時間を経たため、ほこりをかぶってしまったものなども散見されたため、この機会に思い切って砂利をしっかり洗い直し、日光消毒してフタつきの清潔な容器で保管することにしました。ひたすら砂利を洗い、紫外線が強くなった日光に十分当てて乾かしました。
砂利の日向ぼっこ
また、収蔵庫の剥製も虫干ししたり、清掃したフィルターなども十分日光に当てて、春の日差し大活躍といったところです。
収蔵庫の剥製も洗ったフィルター(手前)も日光浴
さらに、お掃除のおばちゃんも大活躍!動物資料館の玄関のタイルを外して丁寧に洗浄しまた敷き詰めてくれました。館内の床のマットも外して高圧洗浄機で洗い、これも日光に当ててすっきり。あちこちがより清潔になったのではないでしょうか?
古いタイルも外してお掃除
床のマットも高圧洗浄でスッキリ
より良い資料館でお客様を再びお迎えしたいというスタッフの気持ちがこれらの作業につながっていると感じます。そんな中、たくさんのオタマジャクシが資料館の生き物に仲間入りしました。成長してどんなカエルになるのかまだよくわかりません。でも、オタマジャクシを見ると、はっきりと春が来たなと思います。
どんなカエルになるのかな?
園内の桜も咲き始めました!
動物園にはお客様の笑顔が似合います。早く開園の日を迎え、動物資料館にもたくさんの笑顔があふれる日をスタッフ一同心よりお待ちしております。
☆★資料館・津田★☆
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