秋はキュウシュウジカたちの恋の季節です。 本園には5頭のオスがおり、メスをめぐって立派な角を突き合わせて闘争が始まります。 春には自然に角が落ちるのですが、このままではメスやオス自身も角で突かれてケガをしてしまいます。 また、私たちスタッフに向かって角を向けてくることも・・・ その為、本園では闘争による事故防止のために角を切っています(断角)。
今回はおじいちゃんの「ともぞう」と、袋角(角に血管の通っている皮が被っている状態) の状態の若いオスは断角を行わずに、立派な角の3頭を断角しました。
まずは寝室に3頭を収容して、吹き矢で麻酔を打ち眠らせます。
太もも辺りにある水色の物が麻酔の入った注射器です。 最初に麻酔を打った子はもう寝ています。
麻酔が効いたら、次は体重測定です。
飼育員4人がかりで持ち上げて体重計に乗せます。 今回、一番重い子で69キロありました!
そして、いよいよ断角スタートです! 今回は以前経験したことのあるスタッフの発案でグラインダーという機械を使ってやってみました。
なんと1分程で角が切れました! ノコギリでも切っていましたが、硬くてなかなか切れず1本切るのに5分はかかりました・・・
袋角が剥けているので、角を切っても痛くはありません。 切ったら、仕上げで断面をきれいにしていきます。
ちょっと暗くて見えにくいですが、グラインダーを使ってきれいに仕上げます。 少し血がにじんでいますが、すぐに止まりました。
あとは無事に麻酔から目覚めるのを待つだけです!
無事に目が覚めました! まだ、目覚めたばかりでボ~っとしています。 しっかり目覚めてくれるまでスタッフ数人で見守ります。
最後の1頭も目覚めました! まだ目がうつろですね。 この頃、先に目覚めた2頭は角が無いけど頭突きをして力比べをしていました。
今回の断角はこれで終了です。 残りの若い袋角のオスは、また後日断角を行う予定です。
みんな仲良くしてね!
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