熊本市動植物園トップ
   ホーム  >  ブログ [ 飼育ブログ ]   >  親子の自然体験学習会 『とれたての阿蘇の野草を動植物園のゾウに届けよう!』

ブログ

カレンダー





12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
最近の記事
分類選択
タグリスト
以前の記事
キーワード検索
  飼育ブログ  植物ブログ

親子の自然体験学習会 『とれたての阿蘇の野草を動植物園のゾウに届けよう!』

2020年10月9日(金)



動植物園では毎年、阿蘇西小学校の生徒を対象に

草原環境学習プログラム『阿蘇の草原と水とゾウの関わり』を実施していますが、、、

 

今年はなんと、10/4(日)に公益財団法人再春館「一本の木」財団さまと共催で小学生(4-6年)と保護者を対象にした草原学習プログラムも行うことになりました!

環境省阿蘇自然環境事務所のみなさま、阿蘇区パークボランティアの会のみなさま、跡ヶ瀬牧野組合長さまにもご協力いただきました。

 

1

はじめに公益財団法人再春館「一本の木」財団事務局長さまより開会のご挨拶を頂きました。

少し肌寒かったですが、阿蘇の米塚から見る景色はとても素晴らしかったです。


 2


続いて環境省阿蘇自然環境事務所さま、阿蘇区パークボランティアさまから阿蘇山のカルデラの成り立ち、草原についてお話を頂きました。

 

皆さん、阿蘇山のカルデラは世界のカルデラの中で唯一阿蘇山にしかないもの分かりますか?

 

 

正解は、、、

『多くの人が住み鉄道や道路が走っていること』です。

元々阿蘇のカルデラは湖でしたが、立野の切れ目から水が流れ出し、黒川や白川となって有明海に流れるようになりました。その後、カルデラ内に多くの人が生活するようになりました。

 

 

 

 

 

 

続いて動植物園のスタッフから、「阿蘇の草原と水と動物園の関わりについて」話をしました。

 (写真は、撮れてません汗)

 

 

阿蘇の草原には約600種類の植物が自生しており、

これはアフリカの自然でゾウが食べている植物の種類とほとんど同じ数です。

動物園などの飼育下にいるゾウは、牧乾草という人工的に作られたほとんど同じ種類の草を食べていること

  が多いですが、昔の当園のスタッフがアフリカのゾウのようにたくさんの種類の植物を食べさせてあげたい

と考え、30年ほどまえから阿蘇の野草を乾燥させたものをゾウに食べさせるようになりました。

 

 

また、動植物園では動物たちの飲み水や掃除に使うために、毎日たくさんの地下水を使用しています。

その量は、なんと約1,200トンです。

この地下水は阿蘇山に降り注いで、地下に染み込んだ水が元になっています。

動物達が毎日、新鮮で冷たい水をもらえるのも阿蘇のおかげです。


 

 

 

当園で飼育しているアフリカゾウは、1頭当たり1年間で草原の面積で約3ヘクタール分を食べています。

阿蘇の草原は約2万2000ヘクタールなので、微々たるものではありますが、

ゾウが阿蘇の植物を食べることで、あることに貢献しています。

 

 

それは、、、

『阿蘇の草原を守ること』です!

 

阿蘇の草原は人の手で管理をしないと維持できません。

 

放っておくと雑木林になってしまうので、放牧や採草、野焼きなどを行っています。

そうしないと30-50年後には、阿蘇の素晴らしい景色がなくなってしまいます。

 

 阿蘇の植物を食べることでゾウたちも阿蘇の草原を守ることに一役買っていたんだね。

マリー、エリ(当園のアフリカゾウ)  ありがとう! 

 

 

 

 4

さて、お話が終わっていよいよ野草観察会のスタートです!!

各班に分かれて参加者自ら植物を探してもらいます。

 

ちなみに、、、

今回は、野草ビンゴとクイズラリーがあり、豪華景品がもらえます!

公益財団法人再春館「一本の木」財団さまありがとうございます。

 4

せっかくなのでクイズラリーの一部を紹介します。

 

問題『熊本市動植物園と阿蘇のつながり。草原の野草いがいなんだ?』

 

A.おいしい野菜  B.地下水

 

皆さん正解わかりますか?

 

正解は、、、、

 

『B.地下水』です。

 

先ほど、動植物園で阿蘇の地下水を1200トン使用しているとお話ししましたね。

 他にもいろいろな問題を用意しました。

 

クイズラリーを解きながら、参加者のみなさんは、草原をかき分けて進み、色んなものを発見していました。

阿蘇の野草『リンドウ』『タムラソウ』『ワレモコウ』『メガルカヤ』など発見していったのですが、

自分も夢中になって探してしまい、すいません肝心の写真取り損ねました。汗

 

 

 6

阿蘇の草原をかき分けながら

 

6

どんどん草原の中に入っていきます。

 

7

続いて、跡ヵ瀬牧野組合長さまから、

「阿蘇の草原と人の関わり」についてお話がありました。

昔と比べて、牛を飼う人が少なくなったことで、牛のエサになる阿蘇の草原の利用も少なくなってきました。現在は、車で刈り取った草を運びますが、昔は牛の背中に乗せて運んでいました。

また、草刈りの時期に泊り込みで仕事ができるように干し草で簡単な小屋を作ってそこで

何日も寝泊まりしたそうです。

 

8

いよいよ草刈り作業の開始です。鎌を使って、全員で作業しました。

両手いっぱいに野草を抱えて


9

トラックの荷台にエイや!

みるみる内に荷台は、野草でいっぱいになりました。

 



10

最後に記念撮影!!

荷台がほぼ満杯になるまで刈り取ってくれました。

皆さんありがとうございます。

 

今日刈り取った青草は、いつもの食事に加えてあげる為、

うちの2頭のゾウが2~3日で全部食べてしまうと思います。

 

11

美しい阿蘇米塚を後にして野草を楽しみにしているマリーとエリの為、

さっそく動植物園に帰ります。

 

 2

待ってましたとばかりにマリー。

あっという間に食べてしまいました。

採れての青草はとてもおいしかったと思います!

エリの写真撮り損ねました。汗

 

せっかくなので他の動物たちにもおすそ分けしました。

 

2

クロサイのミミカ♀に

 

12

カバのモモコ♀とソラ♀

 

みんなおいしそうに食べてしまいました。

 

公益財団法人再春館「一本の木」財団さま

環境省阿蘇自然環境事務所のみなさま

阿蘇区パークボランティアの会のみなさま

跡ヶ瀬牧野組合長さま

参加者のみなさま

 

どうもありがとうございました。

 

 

フェイスブック、インスタグラムにて実際にゾウたちが食べている姿を見ることができます。

是非ご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






















 

 

 戻る ホーム
このページの先頭へ
熊本市動植物園   〒862-0911 熊本県熊本市東区健軍5-14-2
TEL 096-368-4416   FAX 096-365-5671