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資料館つれづれNo.46『産みたいっ!!』

2021年6月11日(金)

産みたいっ!!

 

ヒトとハトとの知恵比べ

 

新型コロナウイルス感染症が拡大し、

動物資料館は4月27日から臨時休館しています。


そのような中でも生き物たちは

めぐって来る季節の中を淡々と生きています。

 

今回は市街地で暮らす健気なハトのお話です。

 

日本中どこででも見かけるハト。

数が多いのはドバトと呼ばれるカワラバトとキジバトです。

熊本市内でも両方のハトを見かけます。

 

カワラバト

実は外来種のカワラバト

 

カワラバトはちょっと意外ですが、

ヨーロッパや中央アジア、北アフリカが原産の外来種で、

伝書鳩や観賞用などで国内に入ってきたものが逃げ出し、

野生化したものです。

 

 

 

キジバト

ウロコ模様の羽と首筋の斜め線が特徴のキジバト

 

キジバトは「ヤマバト」と呼ばれていたこともあり、

以前は、国内の山岳地帯にすんでいて

人との接触は少ないハトでした。

しかし、近年は街中でも見られるようになりました。

 

今回、このカワラバトが

マンションの出窓に巣を作り始めました。

 

 

ちなみに鳥獣保護法という法律では、

ハトを駆除したり、巣の中にある卵やヒナを

取ったりしてはいけないという決まりがあります。

 

 

みなさんならこういった場合どうしますか?

 

地球上には人間以外に多くの生き物が暮らしています。

その生き物たちとどう生きていくのかを

考えるきっかけにしてもらえればと思います。

 

 

今回、マンションの出窓の上に、

巣を作ってもらうと困ることから、

動物侵入防止のための園芸用のシートを付け、

入らないように工夫をしてあったのを見つけました。


ハトはそこに隙間を作り、場所を確保し

巣を作り始めていました。

厳しい環境の中でもどうにか子孫を残すという

ハトの本能はとても強いものです。

  

防除1

巣をかけてもらいたくないため人も必死です

このような状況でもハトも巣をかけようと必死です 

 

防除2

 

巣

どうにか巣をかけようと頑張っています

隙間も少ないのにどうやって入ったんだろう!

 

網

巣を作ってもらうと困る場合は

網を張るほうが効果的のようですね!

 

 

動物たちは生きていくことに必死です。

    

人も糞などで迷惑のかからないよう

最低限防除するために苦労しています。

 

身近に暮らす生き物にどう関わっていけばいいのか?

とても考えさせられる出来事でした。

 

 


もう1つ考えてみてください。

 

もし、鳥のヒナが地面に落ちていたときはどうしますか?

 

助けてあげたほうがいいと思いますか?

 

これから夏にかけては、野鳥の子育て、巣立ちの季節です。

 

巣立ったばかりのヒナたちは、しばらくの間、親鳥と行動しながら飛び方やエサのとり方を身につけていきます。この時期は、上手に飛べないヒナが、地面に降りていることがあります。つい、手を差しのべたくなりますが、親鳥が近くにいることがあります。その場合は、手を出さず、その場を離れてそっと見守ってください。それが野鳥たちへの子育てを応援することなのです。

 

§  添付資料 野鳥の子育て 新しいウィンドウでPDF7.3メガバイト)

 


生き物としての本能で、

一生懸命に命をつなごうとしているハト。

 

巣立ちのために

一生懸命に頑張っている鳥のヒナ。


厳しい自然の中に生きていこうとする動物たちを

見守ることも大事なことなのだと思いました。

 

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