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動物だよりvol.115東海大学の牧場実習

2016年12月4日(日)

平成28年12月3日(土)晴れ

 

熊本地震発生から233日。

 

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4月の熊本地震で東海大学農学部(阿蘇キャンパス)の牧場は被災し

12月現在も牧場実習を実施できない状況です。

東海大学と熊本市とは交流提携を結んでおり

牧場実習先として熊本市動植物園の

動物ふれあい広場タッチ愛ランドで飼育しているヤギ、ヒツジを

用いた牧場実習を実施いたしました。

 

当園も現在、地震で臨時休園しているところですが

交流提携に基づき被害が少なかったふれあい広場での実習実施を可能と判断し

地震後、動物と接する機会が少なくなっていた東海大学生の実習先として

受け入れることとなりました。

 

参加学生:東海大学農学部応用動物科学学科2年生約90名

 

対象動物:ヒツジ2頭、ミミナガヤギ2頭、シバヤギ2頭、トカラヤギ2頭

 

実習内容は、以下のとおり。

 

① 動物の心拍数を聴診器により測定

 

② 動物の体温測定

 

③ 歯の伸長や磨耗状態から年齢推定

 

④ BCS(ボディコンディションスコア)

 

⑤ 行動観察(反芻時間など)

 

さっそくクラス半分ずつ、午前と午後にわかれて行いました。

 

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東海大学の農場の先生のご指導の下

実習中は、時折真剣な表情もみせますが、終始笑顔の学生たち。

 

動物と接する機会も減ってしまった阿蘇キャンパスの皆さんが

いかにこの実習を楽しみにしていたかが伝わります。

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たくさんの学生さんたちとふれあえて

人が大好きなミミナガヤギ達も満足(^^)

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昼休憩中のなごやかなひととき(↓)。

園内のあちこちで、こんな姿が早く見れるといいな。

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さて、当園のふれあい施設に受け入れ可能な人数の関係上

牧場実習を受けていない生徒さんたちを当園で預かり

園の動物たちへのエンリッチメント体験実習してもらうことになりました。

 

内容は、以下のとおり。

 

①霊長類とクマのためのハンモックつくり。

 

②園内の枝葉を切ってニホンザル施設に設置、採食の様子を行動観察。

 

③園内の植物をカピバラ舎に植樹。
 

 

ハンモックは、現在チンパンジー施設とマレーグマの施設で

動物たちの休息の場所として使用しています。


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消防ホースは大変丈夫にできているので

力の強いチンパンジー達の力でも

ちょっとやそっとでは壊れませんが劣化はしますので

その都度新しいハンモックと交換しています。


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今回は、20mほどある1本の消防ホースを2本に切って

1個のハンモックをつくってもらう作業を行いました。

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折り曲げる場所をメジャーで測定してしるしをつけています。

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丈夫な消防ホースは織り込むのも一苦労。

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8-9名を1班として協力し合いながら、行っています。

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硬くて幅広な消防ホースで取り組んだのは、女性チーム(↑)。

一番、大変だったと思います(^^;)

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学生さんが戸惑うところには

動物ボランティアさんが1日ついてくれて

しっかりフォローをしてくださいました!

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緑色のジャケットを着て回られている方々がボランティアさん(↓)。

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生徒さんたちは、のみこみが早く

あっという間に形作っていきました。


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東海大学の先生がたも、やりたそうに見守っています。

口出しはいっぱいされていました☆

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早くできあがったところは、さっそく乗り心地を確かめています。

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すぐに壊れるようならば、どこかが間違っているので

やり直しですが、ここの班は完璧でした。

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やはり乗りたかった先生も、すぐに試乗。

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他の班も、ほぼ完成!

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こちらでも、先生が試乗中・・・

その重さに耐えられるならば、マレーグマのフジもOKです!


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支える生徒さんも、乗る先生も、楽しそうで何より。

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一番大変だった班も、完成しましたよ♪

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最後は、皆で撮影!

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とても作業が早くて、団結していたクラスでした。

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お次は、園内の枝葉を切ってきて、ニホンザル舎に設置。

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塩ビ管を金網の外側につけて、その管に枝をさしこむだけ。

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用意や片付けの作業も早くできて、動物たちも長く楽しめる方法です。

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中に入れると、あっという間に食べきってしまうので

時間をかけて採食・楽しむことができる環境エンリッチメントです。

環境エンリッチメントとは、動物たちのくらしをゆたかにする取り組みです。


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今回の差し入れは、カジノキ、キンモクセイ、トウネズミモチ

全部、園内の木々から学生さんたちが切って用意したもの。

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ニホンザルには、カジノキの枝葉が大人気でした。

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おいしそう♪

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トウネズミモチには、ヒコボシ(♂)が何度も上からチャレンジ(↓)しては

アルファオスであるターンに追い払われていました。

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このあと、カジノキは茎も全部食べきって

トウネズミモチも葉がほとんどなくなりました。

キンモクセイは、今の時期は葉が硬かったのか

お試しでちょこちょこつまんだくらいで、いまひとつの人気でした。
チンパンジーも、今の時期はあまり食べないですね。

 

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さて、今度は午後お預かりした生徒さんたち(↓)。

こちらも、あっという間にハンモック完成!

皆さん、器用です。

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・・・にしても、カラフルなつなぎだなぁ・・・

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うん、華やか♪

 

 

さて、午後の生徒さんには

カピバラ舎の放飼場に植樹をしてもらいました。

 

カピバラは、樹があれば枝も齧るし、草があればむしゃむしゃ食べます。

 

前回、大放飼場に植えたトウモロコシも

翌日には、ほぼ食べつくしてくれました。

 

今回は、チンパンジー施設で育てていたミカン、シークァーサー、

ビワの鉢をもってカピバラ舎へ。

 

まずは、土堀からがんばってもらいました。


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パワフル植木屋さん。

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その後は、動物園の敷地内に自生している植物を根っこから掘り起こし

カピバラ舎の放飼場に植樹する作業を行ってもらいました。

 

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さすが農学部の生徒さん。

茂みの中も、平気で入られます。

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 バナナの木

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トウネズミモチ。

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イヌビワ。

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少しずつ木々が根付いていって、カピバラ親子もきっと喜んでくれるでしょう。

 

がんばってくれた午後のクラスの皆さん達(↓)。

 

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ここからは、東海大学農学部の伊藤秀一先生よりいただいた

実習日の当園の動物たちの写真です。

 

あいかわらず、いいカメラを使われています・・・くぅ(><)

ボリビアリスザルのリビア(↓)


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日向ぼっこ中のエリマキキツネザル(↓)



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暖をとっているワオキツネザルたち(↓)

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アンゴラコロブスのチビ(↓)


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秋模様の中のグラントシマウマ(↓)

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日中は目を細めているアカカンガルー(↓)

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ホッキョクグマのマルル(↓)

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アフリカゾウのエリ(↓)

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エランドのサンタ(↓)

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エゾヒグマのヒメ(↓)

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カバのモモコ(右)とソラ(左)↓


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キンシコウの飛飛(フェイフェイ)↓


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先生が好きなセキショクヤケイ(↓)

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 今回の実習が

被災した東海大学の学生さん達の一助になれば、幸いです。

 

 

上野 明日香、松本 充史

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