平成29年4月23日(日)晴れ 熊本地震発生から375日。 ユキヒョウのおはなし会 昨年4月の熊本地震より 大牟田市動物園で預かっていただいている ユキヒョウのスピカ(♀)来園1年を記念して この日の午後、大牟田市動物園のすぐ近くのカルタックスおおむたで 「ユキヒョウのおはなし会」が開催されました。 当園からも2名参加して 熊本市動植物園の1年の経過と 現状そして今後について話をしてきました。 一度、ユキヒョウ舎に立ち寄ってスピカに挨拶。
現在は、寝室と放飼場をつなぐこの通路で 涼んでいることが多いそうです。
スピッ!
呼びかけにジロッと反応。
遊びに誘う伊藤さんの動きに合わせて
スピカの視線も移動。 手も、少しもぞもぞ・・・。
さて、午後から開催されたおはなし会では
まず、大牟田市動物園の椎原 春一園長からの挨拶があり
その後、野生のユキヒョウの調査研究をされている 京都大学野生動物研究センターの木下こづえ氏から ユキヒョウの不思議、野生での現状、現在の研究内容について お話がありました。
とくにフィールドワークの話は わたしたち動植物園スタッフにとっても興味深い話で 聞き入っていました。
後ろで、園長をはじめスタッフの方々もきかれています。
その後、熊本市動植物園のスタッフで 熊本地震から1年~あのとき、あのあと、そしてこれから~ の話をさせていただきました。
地震発生当時の話から
現在に至るまで
スタッフが取り組んできたことや
現在の部分開園エリアと復旧工事の進行具合 さらに現在構想段階の猛獣舎についても 写真や図などで説明しました。
さて、再び大牟田市動物園のユキヒョウ舎前。
放飼場の段上でおねむだったスピカも
集まってきた人の数に、何事ですかと起床。
スタッフの方々がイベントのお肉を用意して後方に立つと
目が爛々!
これから、お肉タイムね!
その後は、こちらをずっと見つめているスピカ。
ざわざわ、どんどん人が増えてきました。
スピカも、臨戦態勢。
見つめながら
少しずつ
前に出てきます。
まずは寝室に入ってもらうようにスタッフの方が誘導。
スピカがいったん寝室に戻ったあとに スピカの肉探しタイムのガイドが開始されました。
まずは、飼育スタッフの方たちが肉を数箇所に設置。
足元がぐらぐらする場所の上にも設置。
うーん、この状態でスピカがお肉をとる姿をみつけるのは 後ろのお客さんにはきびしいかな。 ・・・と思っていたら スピカじゃーんぷ!!
馬肉を前脚で叩き落としてから食べる という姿をみることができました。 前回は、口で取ろうとしていたそうですが 手で落としたほうがとれる、と学習したようです(*^^*) 肉さがしタイムのあとは こちらの飼育スタッフさんたちのご好意で 採血の様子までみせていただきました。 まずは、格子の横の台に、スピカを誘導。 そのままご褒美を与えながら 少しずつ格子の隙間から尾の先だけを外に出しておられます。
するりん(おおーっ)
そして毛刈り。
駆血して、血管を浮き上がらせます。
この時点で、わたしたちも血管の位置をさわって 確認させてもらいました。 ライオンの尾から採血したときとはまた違う感触。 プニプニ 少し皮下脂肪の厚みも感じます☆
消毒した部分が、少し黒くなっているのがわかりますか? ここに尾静脈が走っています。
この段階で、鳥のむね肉をミキサーにかけたものに変更。 チューブでぺちゃぺちゃ舐めさせています。
その間、獣医師が採血用の注射針でロックオン。
血管の位置をもう一度確認して
再度消毒。
ぷすり。
ちょっと見えにくいですが
この日は、検査できる程の血液量がはじめて多く取れたそうで スタッフの方々も嬉しそう♪ 来園者の方々からも、自然に拍手がわいておりました。 今日がとても温かい日だったのと 直前にお肉探しで動きまわっていたことも 良かったのかもしれませんね。
採血あともキレイです!
採血後は、関わった全員がご褒美をあげることにしておられます。
でないと、あの人は痛いことばかりするって嫌われて 獣医師にさわらせてくれなくなりますもんね(^^;)
使用されたお肉と、むね肉はこんな感じ。
その後も、寝室や放飼場を活発に動きまわったり
丸太にすりすりする様子もみられました。
ふんふん
すりすり
すりり~
預かって飼育していただいている大牟田市動物園の皆さま このような機会を設けていただき、本当にありがとうございました! このブログで、熊本市の皆さまへのご報告とさせていただきます♪ スピカは、元気ですよーっ!!
伊藤 礼一、上野 明日香 |