平成29年8月23日(水)晴れ 熊本地震発生から497日。 非開園エリアの現状報告 アンゴラコロブス舎では 日中、放飼場側から枝葉の差し入れを行います。 今日の差し入れは、ネムノキ。
すぐに、チビとティースが受け取りにきます。
昨年の熊本地震発生時 寝室で被災したアンゴラコロブスたちは 寝室でエサを食べないこと1週間 寝室自体に入りたがらないこと1週間でした。
そのため、担当スタッフが放飼場での手渡し給餌を 寝室で与えるぶんまで毎日行いました。 今では、寝室でもしっかり食べることができますが キンシコウと同じくリーフイーターの彼らには 放飼場で枝葉の手渡し給餌を継続しています。
気象庁データ発表によると、当園が建っている熊本市東区では 前震から1週間の地震の総数は、実に246回。 極端に多かったその時期は チンパンジー、アンゴラコロブス、キンシコウ、マンドリル・・・と 霊長類に大きな心的影響を与えました。
おいしそうにほおばる姿に、ホッとします。
また、昨年7月23日には 1993年9月11日熊本市動植物園生まれのオスが1頭 (愛称:ハットリくん)がこの世を去りました。 享年22歳。 皆さんには、その姿や愛称で大変親しまれていましたが 昨年4月14日以降 被害の大きかったこちらのエリアは、今現在に至るまで開園できておらず 今後開園できても、ハットリくんが 皆さんの前に姿をあらわすことはもうありません。
今いるのは、メスの2頭です。
1998年8月2日生まれのティース(愛称)と 2000年2月16日生まれのチビ(愛称)です。
どちらも、2012年11月13日に 到津の森公園より当園にやってきました。
開園できた際には、あの大変なときを一緒にのりこえてくれた命に 昨年亡くなったハットリくんのぶんまで 愛情をそそいでごらんいただければ、幸いです。
また、非開園エリアの獣舎の大半が、給排水管工事がまだです。 こちらのアンゴラコロブスがいるサル達の森や キンシコウ舎も、今なお、このようにタンクで水を運んでいます(↓)。
水場から遠いところはトラックで運びますが トラックもつけられない狭い獣舎裏になると 自分の腕で運んだり 隆起・沈降の少ない部分を一輪車で運んだりしています。
まだまだ復旧の見通しは明るくありませんが 他園館さんからいただいたタンクを 大切に活用させていただいております。
現在の工事の様子です(↓)。 管理事務所とカピバラ・ペンギンの間。 モンキーアイランドとペンギン舎前(↓)。
一歩一歩、安全に配慮した工事がすすめられています。 いましばらく、お待ちいただければ、幸いです。 伊藤、上野、林田、松本 浩二、的場
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