草花の生長や開花には、気温と日長が大きく関係しており、気温は植物の生長に、日長の長短は植物の花芽形成に欠かせません。 日長が短くなることで花芽を形成する「短日植物」、長くなると形成する「長日植物」、日長に関係なく形成する「中性植物」と表現されます。 短日植物は、夜の暗い時間(暗期)が、(植物により差がありますが)11時間前後よりも長くなると花芽の形成が始まります。 たとえば、「皇帝ダリア」は短日植物ですので、日が短くなって花芽を形成する時期に、近くの街灯や家の灯りが夜遅くまで当たっていると、そうした人工の光によっても花芽の形成ができず、「花が咲かない」原因になります。 同様に、室内で育てている鉢花でも、電灯などの明かりが原因で花つきの悪いことが起こります。 店舗で販売されている草花の多くは、気温と日長を調整し本来の開花時期より早く開花させて販売されており、また、品種改良も進んだため、季節に関係なく開花させる花も多くなっています。 花芽形成に必要な夜の暗い時間「暗期」を人工的に作り出して花芽を形成させることを「短日処理」といい、一般的に普及しているのは、ポインセチアを赤くしたり※、シャコバサボテンの開花を早めたりするときに処理されています。 この短日処理は家庭で行うことも可能です。夕方5時から翌朝8時まで、2ヶ月程度、段ボール箱をかぶせ続けると開花が期待できます。 ただし、途中1日でも中断するとその効果がなくなるので注意が必要です。 ※ポインセチアの赤い葉は、「苞葉(ほうよう)」と呼ばれる「花を覆っている特別な葉」が、花芽の形成に伴って赤くなるものです。
短日植物 キク・コスモス・アサガオ・マリーゴールド・ポインセチア・カランコエ・シャコバサボテン 長日植物 カーネーション・ペチュニア・マーガレット・マツヨイグサ・ムシトリナデシコ 中性植物 ホウセンカ・センニチコウ・スイートピー・アジサイ
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